【美しい文字の書き方】縦画が傾くのを簡単に直す方法(座って書く場合)
文字を書いていると、なぜか縦画が右や左に傾いてしまう…。縦書きで文字を書いていると、だんだん右に文字がずれていく…。そんなことはありませんか?
縦画が傾いてしまうと、下の文字にまで影響し、どんどん行全体が中心からずれていってしまいます。これは深刻なので、今回は「縦画が傾いてしまう場合の対処法」をいくつかご紹介します。どれもすぐに実践できるので、すぐに直せると思いますよ。
文字を書くとき、縦画が傾くのを直す方法
①姿勢を見直す(片足に傾かないように座る)
至極当たり前な話ですが、まずは姿勢を見直してみましょう。
まずは、足が片方前に出ていないかチェックしてみてください。右足の足の裏が前に出ていると、重心が右に傾いてしまいます。
足を組んで座っても、片方に重心が傾いてしまうので、文字を書くときは足は組んで座らないようにしましょう。


星座で書く時も同じで、片足が前に出すぎてしまうと、重心が傾き、文字も傾いてしまいます。
②姿勢を見直す(背筋を伸ばす)
これもごく当たり前な話に聞こえますが、背筋を伸ばしてみましょう。
文字を書くと、どうしても背中が丸まりがちです。しかも、細かな部分にこだわって書いていると、その部分に集中してしまい、全体をつい見なくなってしまいます。
背筋を伸ばして座れば、視野を広げられるので、紙全体を見て書くことができます。全体を見られれば、紙の淵や罫線も視野に入るので、文字が傾きにくくなります。

③紙が視線に合うようにずらす
書く文字が2行以上ある場合、文字を書く行に視線が合うように、紙をずらしましょう。
常に紙の位置が固定されていると、最初の行(右側の行)では縦にまっすぐに書けていても、左側の行に書き進むにつれて文字が右側に傾いてしまいます。


机の右側に道具などがあって紙を右にずらせない場合は、行ごとに座る位置を左にずらします。特に硯や筆を右側に置く毛筆の場合、こっちの方法の方が現実的かもしれません。

④【毛筆の場合】体を使って線を引く
毛筆では、腕のみで書くよりも、体全体を前後させて線を引く方が、まっすぐ縦に線を引くことができます。
腕のみで縦にまっすぐな線を引こうとすると、無駄な力が入り、意外とまっすぐ書けないものです。
筆を持つときは、肘(ひじ)が下がりすぎないように書きましょう。
⑤他の文字や他の点画に惑わされている
あえて点画を逸らせたりして傾けたりすると、その点画に影響されて、まっすぐ書かなければならない点画まで傾く場合があります。

上の「昔」の文字は、古典書道なので大袈裟ですが、3画目のが左に傾けて書かれているので、うっかりすると6画目がそれにつられて左に傾きがちです。
他の点画につられて傾く場合は、「この点画は傾けない!」と、意識するしかないです。