書き味を維持する、習字の「小筆」の洗い方

前回は主に「大筆」の洗い方をご紹介しました。

大筆は水道(あるいはペットボトル)で洗うのが普通ですが、小筆の場合はそこまでする必要はありません。なぜなら、筆が細く小さいので、墨がそこまで浸透しないからです。

小筆の洗い方

今回洗う筆は筆耕用に使う、毛質の硬い(リスの毛)筆で、鋭い線が出せます。せっかく鋭い線が出せるので、できるだけ先端も尖ったまま維持したい筆です。

毛先のおよそ半分はデフォルトで黒くなっています。(墨を付けたわけではありません)

筆の洗い方を紹介するのに分かりにくい筆ですが、ご容赦ください。

手順① 水たまりに、筆を寝かせて墨を落とす

小筆の洗い方①「水たまりで墨を落とす」

シンクや硯の上など、水たまりの上に小筆の毛先を付け、横に撫でるようにして墨を落とします。このとき、小筆は立てずに寝かせます。また、毛先をねじらないように、筆の軸を回しながらまんべんなく墨を落とします。

手順② 半紙で水気を落とす

小筆の洗い方②

半紙(反故紙でOK)で、水気を落とします。最初の数回は、水気を落としたときに、半紙に付く水に墨が含まれるので、手順①(水たまりで墨を落とす)と手順②(半紙で水気を切る)を繰り返して、小筆から墨を落とします。
このときも、小筆は寝かせ気味で毛先をねじらないように、小筆の軸を回しながら、毛先をまっすぐ整えながら、まんべんなく水気を落とします。

2~3回、手順①と②を繰り返すと、半紙に付く水に墨が含まなくなります。
(画像の筆は、毛先がもともと黒いので、墨が付いているように見えます…。ちょっとわかりにくいですね)

※もう1つの方法 濡れティッシュを使う

小筆の洗い方「濡れティッシュを使う」

もう一つ、小筆を洗う方法をご紹介します。

それは、ティッシュに水を含ませ、その上で小筆を撫でて墨を落とす方法です。
このときも、小筆は立てずに寝かせ毛先をねじらないように軸を回しながらまんべんなく墨を落とします。
毛先が尖るのを意識して、形を整えながら、小筆を撫でて墨を落とします。

※(筆によりますが)通気性の良いキャップで形を維持

小筆の洗い方「キャップをして形を維持」

これはあくまで、筆によります。

この小筆は、白い部分はこの形を維持していなければならない小筆なので、小筆の形を維持するためにキャップをはめて保管しています。通気性が良くないと毛が傷むので、このキャップは先端を切ってあります。

原則、筆は(特に大筆は)キャップをせず、通気性の良い日陰に吊るすのが基本です。