書道半紙の表と裏の違い・高くて良い半紙とは?
ただの雑記コーナー。
また一つ賢くなったので、ここでは半紙の良し悪しに関する知識を公開します。
半紙の表と裏について

つるつるした方が表
書道経験者や、経験者とまで言わなくても学校で習字をやってきた方は、半紙の表と裏はどちらか、という話を一度は聞いたことがあるかと思います。
つるつるした方が表、ザラザラした方が裏です。
半紙に限らず、ティッシュや和紙など、紙は一般的につるつるしている方が表だそうです。
そして、習字の時間では表(つるつるした方)で書けと教えられたかと思います。
が、時と場合によっては裏で書くこともあるみたいです。
裏面は上級者向け
半紙の裏面(ザラザラした方)で書くと、線質が変わり表情が生まれるようになります。
具体的に言うと、墨が滲むので線質が柔らかくなったり、墨量が多いところと少ないところがはっきりして渇筆(かっぴつ。筆の墨が少なく、かすれた線の表情になること)が生まれやすくなったりする、というメリットがあります。
線質にこだわるようになるレベルに達した、上級者向けの面が裏面です。

具体的に見てみます。
表で書くと、線が滲みにくいです。学校や習字教室などで、半紙を表で書く理由はそこにあります。
一方、裏で書くと、線が滲みやすくはなりますが、そのぶん線が鋭くなくなり柔らかい表情が生まれます。太くなっている横画が分かりやすいでしょうか。また、線の強弱がはっきり出るようになり、線の表情が豊かになります。ハネを書いた横画が分かりやすいと思います。

また、半紙の裏面はザラザラなので、墨量を少なめにして書くと、渇筆が生まれやすくなります。さんずいや9画目の曲がったところなどで顕著に表れています。
高い半紙は滲みやすい
練習用の、滲まない半紙の相場は大体1枚2~3円くらいです。(無罫半紙の場合)
値段が高い半紙ともなると、1枚15円するものもあります。
私が臨書で使っているものでも1枚8円ほどですが、練習用と比べてやはり滲みやすくなっています。滲みやすいので、先述した通り線の表情が豊かになります。
使用感としては、「正直使いづらいけど、うまく使いこなせれば線が面白くなる」といった感じでしょうか。
滲む半紙なので、扱いは難しいですが、線の表現の幅が広がります。練習用にどうぞ。 |
普段、教育習字で楷書や行書などを書く場合は、滲みにくい普通の半紙の表で書くのをお勧めします。
渇筆を出してみたり、あえて滲ませて線を柔らかくしたい場合は、半紙の裏面を使ったり、高い半紙を使ってみるのも良いかもしれません。